受け入れろ

先生「自分というものを受け入れることが大切なのです。」
生徒「受け入れられません。」
先生「なぜかね?」
生徒「自分は情けない人間なので、情けない自分を受け入れたくないし、受け入れ側の自分も情けないので受け入れ切れないと思うのです。」
先生「では『情けない自分を受け入れたくないし、受け入れ切れないと思う自分』を受け入れなさい。」
生徒「そうしたいのはやまやまなんですが、受け入れられないものは受け入れられないのです。」
先生「ならば、『受け入れられないものは受け入れられない自分』を受け入れなさい。」
生徒「う〜ん…やってみます。」


半日後


先生「どうだね?受け入れられたかね?」
生徒「やはり無理でした…。」
先生「では『やはり無理だった自分』を受け入れたまえ。」
生徒「一体どうすればよいというのですか?」
先生「どうすればいいかわからないかね?ならば『どうすればいいかわからない自分』を受け入れたまえ。おのずと答えは見つかろう。」


30年後


先生「いい加減に受け入れたまえ。」
生徒「できないものはできません。」
先生「ならば『できないものはできないと考える自分』を受け入れたまえ。」


先生が死ぬ間際


先生「私の最後の願いだ。自分を受け入れたまえ。」
生徒「先生の最後のお願いです。そうしたいのはやまやまなのですが、どうしてもできないのです。」
先生「ならば死ねないではないか!さぁ、『そうしたいのはやまやまだが、どうしてもできない自分』を受け入れたまえ!」