トタン屋根の下から

ふらふらと砂浜を歩いていく。
しばらくの散歩の後、ふと振り返ると不思議な曲線が出来上がっている。
それが自分の足跡だと気付くまでに2分ぐらい。
真っ直ぐ歩いたつもりなのになぁ。
僕はそんな人間なので、冬場に外を歩くには心もとない人間だと自分を評価している。
早く部屋に戻ろう。
すきま風は吹き込んでくるし、暖房なんてないけれど、蒲団に包まっていると幸せを感じる。
このバラックに移り住んで1週間、僕の手元にはギターとPCしか残っていない。
明日、ゴミ捨て場からテレビを拾ってこようと思う。
さっき散歩していたらいいものがあったから。