二人はただ言い争う

二人の男が言い争っているのを見て、お節介とは思ったが仲裁に入る。
一方が言うには「私は丸が好きだ。丸を愛している。(もう一方を指差して)だがこいつは私の大好きな丸にケチをつけるんだ。なぜ?!こんなに丸いのに!」
もう一方が言う。
「何を言う。私は四角が好きだ。四角を愛しているのだ。そんな丸なんて丸いじゃないか。君こそなぜわからない?四角はこんなにも四角いのに!」
丸好きが得意げに言い返す。
「ふん、四角なんて四角いじゃないか。丸は丸いんだよ。丸なんだ、わかるかい?」
四角好きは顔を真っ赤にする。
「何を言う、丸なんてあんなに丸いじゃないか。ふざけた話だ。四角は四角いんだよ、君こそわかりたまえ。」


ここまでの話を聞いて僕は仲裁をやめ、その場から立ち去った。